学生クリエーターインタビュー

デザインワークを経験して成長したと感じることを教えてください。

伊藤:「広報おおつ」の表紙デザイン以外のプロジェクトにも同時並行で関わっていて、複数人のスケジュールとクライアントさんとの調整はとても大変でした。当然締め切りには必ず間に合わせる必要があります。時間を効率よく使い、管理する力が身についたと思います。技術的なことでは「広報おおつ」は2色刷りで仕上げるのですが、初めての経験でした。こういった制限のあるデザインをしたのはとても勉強になりました。

齊藤:デザインの基礎がしっかりと身につけられたこと、そしてプレゼンテーションの力もついたと思います。グループに分かれて制作をし、全員がプレゼンテーションをするので緊張しますが、2年生の時から経験しているので随分慣れたと思います。担当の先生からだけでなく、クライアントさんからのコメントを直接いただくので、大変実践的だと思います。

課題が出てから締切までのスピードもとても早く感じます(笑)なにしろ依頼主がいらっしゃるのでマイペースではいけないと気付きました。

岡田:私は“報告・連絡・相談”を確実にする力が身についたと思います。大津ジャズフェスのデザインは、ポスターだけでなく、京阪電車のラッピングデザイン、缶バッヂなどのグッズ展開をしていきました。お盆休みもなく、大変だと聞いていたのは本当でした(笑)クライアントさんとはメールのやりとりが頻繁でスピードが要求されましたので、修正したデザインを早く返信するよう気をつけました。デザインが返せない時は進捗状況をマメにするよう特に気を配りました。 大隅:私は美術系の高校ではなく普通高校出身で現在2年生なのですが、デザインの基礎と応用の両方を学べていると実感しています。学生だけでなく、実際社会で働いている人の前でにプレゼンテーションするのは初めてで、普通の授業ではなかなかないことでとても緊張しました。そして、滋賀県知事の記者会見に出席するという体験をしました。教室の中だけで学ぶことには限界があると思うのですが、先生や先輩方にアドバイスを受けながら実践的なデザインをさせてもらえたのは貴重な体験です。

滋賀県や大津市など地域との連携というものを
どのように意識しましたか。


伊藤:授業ではターゲットを絞ったデザインをすることを経験してきましたが、「広報おおつ」は逆で、お年寄りから若い人まで大津市民全員が対象となるのでとても幅広くなります。また、地方公共団体が発行するので制約も多く、普段のデザインとは全く異なるものでした。制約がある中で、手に取った市民の皆さんの気持ちを考えてテーマに即したデザインを心がけました。

岡田:多くのボランティアの方々の活動で成り立つイベントだと実感できました。京阪電車のラッピングの際には、ジャズ好きの方々以外にも鉄道好きの方々や地域の方々も数多く加わり、皆さんが一体となって進めていく様はとても感動的でした。

齊藤:他府県のポスターだとしたら、全く違ったものになっていたと思います。シャープさを出すよりも、手描きによって滋賀県の温かさ、素朴さを出すことを意識しました。

大隅:普段はあまり“滋賀県”を意識することはないのですが、今回のプロジェクトに参加したことでびわ湖を囲んで位置する“滋賀県”をあらためて深く考えることができたのはとてもよかったと思います。

プロジェクト