日本遺産滋賀・びわ湖フィールドサーヴェイプロジェクト

文化庁は日本遺産を2015年度18件、2016年度19件、計37件選定しました。これは自治体がその地域の魅力をストーリー化して取り組み、今まで以上に地域の持つ潜在能力に住民や旅人が気付きその事によって活性化され、意識を高めて行く取り組みと捉えています。滋賀県域の市町は琵琶湖とその水辺景観と題して初年度より選定を受け、その事によりプランを企画した滋賀県観光交流局や文化財保護課で構成される「水の文化」ツーリズム推進協議会から本学にも学生の学びに役立てながら、活性化や観光に協力する相談を受けました。そこで本学は選定された地域のイラストレーションを描きそれをポスター化する計画を立て、ひいてはその成果を展覧会で発表することでより広くの人々に発信するプランを企画しました。
この企画は調査・記録を行い、「わたしが見つけた日本遺産」をテーマに最終的にはイラストレーションで表現することを条件に学生を募り、集った10名の学生は夏期休暇を利用して県内の選定された各所を調査しました。針江の清水、知内川のヤナ漁、安曇川沿いのシコブチ信仰、湖唯一の離島指定を受けた沖島はみんなで調査を行いました。近くにいながら知らない事や初めて見るものに刺激をうけ、日本遺産とは一体何なのかを考えるきっかけとなりました。また各自の行動ではそれぞれが気になる場所を選定し調査へと向いました。
そして、栗東芸術文化会館さきらにて日本遺産滋賀・びわ湖のフィールドサーヴェイの調査から仕上ったイラストポスターの展示を行いました。その数は80枚を越え、うち湖魚に関するイラストは近隣の栗東高校美術科の生徒さんに参加いただき描いてもらいました。展覧会期中には大きなターポリンシートに日本遺産を描くワークショップを行いました。暮らし、祈り、食とテーマを分け、学生とワークショップに集ってくれた子供たちとで制作しました。

プロジェクト